- 胸部CT検査について
- 当院の診断体制について
- 肺がんCT検診・肺ドックについて
- 喫煙歴がない方へ
- 胸部レントゲンで異常を指摘された方へ
- 検査当日の流れ・服装について
- 費用の目安
- リスク・副作用について
- CT検査に伴うよくあるご質問(FAQ)
- 医師からのメッセージ
胸部CT検査について
胸部CT検査は、肺や気管、縦隔(心臓の周囲)など胸部全体を詳しく確認できる画像検査です。健康診断や人間ドックで行われる胸部レントゲン検査では判断が難しい所見を、より多角的・立体的に評価することができます。
当院では、胸部レントゲン検査のみでは見つけにくい病変を正確に評価するため、マルチスライスCTを用いた胸部CT検査を行っています。
CTは、体内を輪切りや縦切りの断面画像として撮影する画像検査です。一方向から撮影するレントゲン検査と異なり、CTでは肺の奥や血管の重なりの裏側まで確認できるため、病変の位置や形状をより正確に把握できます。また、レントゲンでは確認できない小さな病変や淡い病変もきちんと描出することができます。
CT検査で分かる主な疾患
- 肺がんに代表される肺腫瘍
- 気胸
- 肺気腫(COPD)
- 間質性肺炎
- 気管支拡張症
- 肺炎などの呼吸器感染症
- 胸壁や縦隔の異常 など
検査の概要
- 検査時間:5~10分程度
- 実際の撮影時間:数十秒
- 痛みや体への負担はほとんどありません
検査の限界と注意点について(重要)
CT検査は非常に詳細な画像が得られる反面、病気ではない変化まで写る可能性があります。
たとえば、
- 過去の感染症や炎症の痕跡
- 年齢変化による小さな結節
- 血管や正常構造の重なり
など、治療の必要がない良性所見が指摘されることもあります。
この場合、結果として追加検査や定期的な経過観察が必要になることがあります。
当院では、こうした「見つけすぎ」による不安を最小限にするため、 呼吸器を専門とする医師が画像を丁寧に評価し、必要性の高い対応をご提案します。
「すぐ治療が必要なのか」「経過観察で問題ないのか」を明確にし、 医学的根拠をもとに分かりやすくご説明します。
当院の診断体制について
胸部CT検査の診断精度は、画像の質だけでなく、読影体制が重要です。
当院では肺がんCT検診認定医、呼吸器外科専門医、肺癌学会暫定指導医の資格をもち、肺がんをはじめとする呼吸器疾患の読影を長年行ってきた医師が責任をもって読影します。
肺がんCT検診・肺ドックについて
肺がんは、初期の段階では自覚症状がほとんどなく、症状が出た時点では肺がんが進行しており、治療が困難となる場合が多いです。そのため、症状がない段階で画像による確認を行うことが重要とされています。
住民検診や健康診断でレントゲン写真を撮影していますが、レントゲン写真だけではどうしても肺がんの発見に限界があるため、定期的なCT検査をおすすめしています。
肺がんCT検診(低線量CT)
当院では、被ばく線量を抑えた低線量CTによる肺がんCT検診を実施しています。
- 通常の診断用CTより放射線量を低減
- 胸部レントゲン検査よりも詳細な情報を取得
※本検診は、無症状の方を対象とした自由診療(自費)です。
肺ドック(専門医診察付)
肺ドックでは、胸部CT検査に加え呼吸機能検査を行い、CT検査では分からない肺機能に異常がないかをチェックします。
またオプションで喀痰細胞診、血液検査による肺がん腫瘍マーカーの値を確認し呼吸器を専門とする医師による診察・結果説明を行います。
今後注意すべき点
追加検査やフォローの必要性について医学的に整理してご説明します。
喫煙歴がない方へ
肺がんは「喫煙者の病気」というイメージがありますが、近年では非喫煙者の肺がんも増加傾向にあります。
特に女性に多いとされる「肺腺がん」は、初期には腫瘍自体が淡くレントゲンには写らないため、レントゲンでは見つかりにくい場合があります。
- 喫煙歴がない
- 自覚症状がない
場合でも、40歳を過ぎた方は一度は胸部CTで現在の状態を確認しておくことが、将来の判断材料になります。
胸部レントゲンで異常を指摘された方へ
健康診断や人間ドックで、
- 要再検査
- 要精密検査
- 結節影・索状影
などを指摘された場合、胸部CTによる精密検査が推奨されます。
レントゲンでの影は、
- 古い炎症の跡
- 血管や骨の重なり
といった良性変化であることも多くありますが、画像で正確に確認しなければ判断できません。不安を長引かせないためにも、早めの精密検査が重要です。
検査当日の流れ・服装について
所要時間の目安
- 来院からお会計まで:30分前後(CT検査のみの場合)
- 撮影時間:数十秒
※混雑状況により前後する場合があります。
当日の服装について
金具や装飾のない無地のTシャツや肌着であれば、着替えなしで検査が可能です。
以下のものは画像に影響するため、お着替えをお願いする場合があります。
- ボタン・ファスナー付き衣類
- ワイヤー・ホック付きブラジャー
- ラメやプリント加工の服
- 湿布、磁気アクセサリー、磁気タイツ
費用の目安
| 検査内容 | 区分 | 窓口負担額の目安 |
| 精密検査(症状あり) | 保険診療(3割負担) | 約5,000~7,000円(税込) |
|---|---|---|
| 肺がんCT検診 | 自由診療 | 12,100円(税込) |
| 肺ドック | 自由診療 | 16,500円(税込) |
※診察内容・追加検査により変動する場合があります。
リスク・副作用について
CT検査では放射線被ばくを伴います。当院の低線量CT検診では、健康に影響が出ないとされる範囲内に線量を調整しています。
ただし、
- 妊娠中
- 妊娠の可能性がある
以上の方は、原則として検査を控えていただきます。
該当する方は必ず事前にお申し出ください。
CT検査に伴うよくあるご質問(FAQ)
胸部CT検査は痛みがありますか?
胸部CT検査は、ベッドに横になっていただくだけの検査で、痛みを伴う処置はありません。息止めの指示が数秒ありますが、短時間で終了します。
検査時間はどのくらいかかりますか?
検査自体の撮影時間は数十秒程度です。受付からお会計まで含めると、30分前後が目安となります(混雑状況により前後します)。
検査前に食事や飲み物の制限はありますか?
胸部単純CT検査では、食事や飲み物の制限はありません。内服中のお薬も通常通り服用していただけます。
放射線被ばくが心配です。
CT検査では放射線被ばくを伴いますが、当院の低線量CT検診では線量を抑えて撮影しています。医学的に管理された範囲内で行われる検査であり、必要性と安全性を考慮して実施しています。
妊娠中でも検査は受けられますか?
妊娠中、または妊娠の可能性がある場合は、原則として胸部CT検査は行いません。該当する可能性がある方は、必ず事前にご相談ください。
どのような服装で行けばよいですか?
金具や装飾のない無地のTシャツや肌着であれば、着替えなしで検査が可能です。ボタン・ファスナー・ワイヤー入りブラジャー、湿布などは画像に影響するため、お着替えをお願いする場合があります。
胸部レントゲンで異常を指摘されました。必ずCT検査が必要ですか?
レントゲンで指摘される影は、必ずしも病気とは限りません。ただし、正確な評価のためにCT検査が推奨されることがあります。医師が検査の必要性を判断し、ご説明します。
CT検査で異常が見つかった場合はどうなりますか?
検査結果をもとに、医師が医学的に評価し、経過観察・追加検査・専門医紹介など、状況に応じた対応をご案内します。必ずしも治療が必要になるとは限りません。
喫煙歴がなくても検査を受けたほうがよいですか?
近年では、喫煙歴のない方にも肺がんが見つかるケースがあります。特に40歳以上の方は、一度胸部CTで現在の状態を確認しておくことが、将来の判断材料になります。
予約なしでも当日検査は可能ですか?
空き状況によっては当日検査が可能な場合もありますが、待ち時間短縮のため事前予約をおすすめしています。お電話またはWEBよりお問い合わせください。
医師からのメッセージ
胸部CT検査は、レントゲン検査では確認が難しい肺の状態を、画像として客観的に把握できる有用な検査です。一方で、すべての異常が重大な病気を意味するわけではなく、検査には限界や放射線被ばくといった側面もあります。
当院では、検査結果を一つひとつ丁寧に評価し、「今すぐ対応が必要なのか」「経過観察で問題ないのか」を医学的根拠に基づいて判断しています。必要以上に不安をあおることなく、患者さまご自身が納得して次の選択ができるよう、分かりやすい説明を心がけています。
健康診断で異常を指摘された方はもちろん、症状はないものの将来の健康が気になる方も、気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
